6.性器に「イボ」「水ぶくれ」ができた方へ

「自然に治るかも」は危険です

性器のまわりに、普段は見慣れない“できもの”が現れると、多くの方が驚き、不安になります。
「ニキビのようなものかな」「たまたま皮膚が荒れただけかも」と思って様子を見てしまうケースも少なくありません。
しかし、性器や肛門のまわりにできるイボ・ふくらみ・水ぶくれは、性感染症(STI)のサインであることが非常に多い症状です。

特に多いのは、ヒトパピローマウイルス(HPV)による『尖圭コンジローマ』と、 単純ヘルペスウイルス(HSV)による『性器ヘルペス』です。

これらはどちらも“最初は軽い症状”で始まり、痛みが少なかったり、触れないと気付かないほど小さかったりします。
そのため、「自然に消えるだろう」と放置してしまい、後からイボが広がってしまう、再発を繰り返す、パートナーに感染させてしまうといった問題につながります。
「ただの皮膚トラブル」では済まないケースも多いため、まずは自分の症状がどのタイプに近いか確かめることが大切です。

どんな症状か、チェックしてみましょう

イボ・できものタイプ

⚫︎小さな粒状の突起がいくつも出てくる
⚫︎痛みやかゆみはほとんどない
⚫︎白っぽい・ピンク色のイボが性器や肛門まわりに現れる

→ 尖圭コンジローマ(HPV感染)の可能性

コンジローマは“ほとんど痛くない”ことが特徴で、発見が遅れがちです。
男性では、亀頭・陰茎・陰嚢・肛門周囲にできやすく、初期は自覚症状がほとんどありません。
女性では、外陰部・膣口・肛門周囲にできやすく、痛みも少ないため「気づかないうちに広がっていた」というケースもあります。

水ぶくれ・赤みタイプ

⚫︎小さな水ぶくれができて、ピリピリする痛みがある
⚫︎水ぶくれが破れてただれ、かさぶたになる
⚫︎繰り返し同じ場所に出る
⚫︎発熱・倦怠感・リンパの腫れなど全身症状が出ることも

→ 性器ヘルペス(HSV)の可能性

男女ともに、オーラルやアナルへの接触によって性器以外の部位にも感染することがあります。 男性は亀頭や包皮に、女性は外陰部や膣周囲に発症しやすいですが、症状が軽くてもウイルスは体内に潜伏し、再発することがあります。

自己判断や市販薬は危険です

「ニキビかなと思って触ってしまった」「軟膏を塗った」 こうした自己処理は、症状を悪化させたり感染を広げる原因になります。

尖圭コンジローマやヘルペスは、ウイルスが粘膜内部に潜んでいるため、外側だけの処置では治りません。 また、見た目だけでは区別できない場合もあります。

尖圭コンジローマ(HPV)・性器ヘルペス(HSV)・梅毒第2期の皮疹・良性皮膚疾患(フォアダイス斑など) → 正確な検査で原因を確認することが重要です。

放置するとどうなるの?

尖圭コンジローマの場合

⚫︎イボが増え、粘膜に広がる
⚫︎パートナーにも感染する
⚫︎感染型によっては、将来的に子宮頸がんや咽頭がんのリスクになることも

コンジローマのイボは自然に消えるケースが少なく、治療しないかぎり増え続ける傾向があります。

性器ヘルペスの場合

⚫︎ストレスや疲労で再発を繰り返す
⚫︎妊娠中に発症すると胎児に感染するリスクがある
⚫︎再発による痛み・違和感で日常生活や性行為に影響場合も

ヘルペスは「痛くない時期でもウイルスが出ている(無症候性排泄)」ことがあり、知らない間にパートナーへ広がることもあります。

日常生活での注意ポイント

⚫︎性行為は症状がある間は控える
⚫︎下着は通気性の良いものを選ぶ
⚫︎タオルや下着の共有は避ける
⚫︎シャワーや入浴後は患部をやさしく清潔に保つ
⚫︎家族やパートナーへの感染リスクも考慮する

検査でわかること

当院では以下の検査を行っています:

⚫︎HPV検査:性器からウイルスを検出
⚫︎ヘルペス抗原検査:既に症状が出ている方向けの皮膚擦過検査
⚫︎ヘルペス抗体検査:採血による1型2型を判別する抗体検査。

よくある質問(FAQ)

Q:痛みがないので放置しても大丈夫ですか?

→ 痛みがなくても放置は危険です。イボや水ぶくれは無症状でも増殖・再発します。

Q:市販薬で治せますか?

→ ウイルス感染は市販薬では治りません。専門的な治療が必要です。

Q:パートナーも検査を受けるべきですか?

→ はい。同じ感染経路をたどるため、再感染を防ぐにはペア検査が大切です。

Q:性器以外(喉や肛門)も感染しますか?

→ はい。オーラルやアナルへの接触でも感染します。当院では全部位の検査に対応しています。

Q:再発することはありますか?

→ HPVやヘルペスは再発の可能性があります。定期的なチェックで早期対応が安心です

男女別の注意点

男性

⚫︎尖圭コンジローマは亀頭、包皮、陰嚢、肛門にできやすい
⚫︎初期は痛みやかゆみがないことが多い
⚫︎ヘルペスも再発しやすく、知らずにパートナーに感染する可能性がある

女性

⚫︎尖圭コンジローマは外陰部、膣口、肛門周囲にできやすい
⚫︎初期は痛みがほとんどなく、気づかないことが多い
⚫︎HPV型によっては子宮頸がんのリスクになるため早期検査が重要

早めの検査・治療のメリット

  • 再発を抑え、短期間で治療完了
  • パートナーや妊娠への影響を防ぐ
  • HPVによるがん化リスクの早期発見・予防
  • 精神的ストレスの軽減

自分の身体を守るために

性器のイボや水ぶくれは、「恥ずかしい」「相談しにくい」と感じる方が非常に多い症状です。
しかし、実際には多くの方が経験しており、決して珍しいものではありません。
そして、早期に確認すれば、ほとんどのケースでしっかり対処できる感染症です。

不安を抱えたまま様子を見るより、「念のため確認しておこう」という早めの一歩が、あなた自身とパートナーの健康を守る最善策になります。

当院は予約不要ですが、お電話や事前問合せも承っております。
※性感染症に関する一般的なご質問やご相談につきましては、お答えできません。

オンライン診療対応:遠方・多忙な方でもご利用可能です。
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TEL:03-3506-8880

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