HIV(エイズ)予防のPrEP療法について

目次

PrEP療法 目次

   

※動画の後半にPrEPについての説明があります。 

PrEP療法とは

PrEPとは、曝露前予防(Pre-Exposure Prophylaxis)の略語です。HIV感染のリスクが非常に高い方(セックスパートナーがHIV感染者など)が、原則として毎日、抗レトロウイルス薬(HIVに対する治療薬)の内服行い、HIVの感染を予防する方法です。

PrEP療法は、規定どおりに使用するとHIV予防効果は非常に高くなりますが、一貫して服用しないと、効果が低下するといわれています。

しかし、毎日の服用が困難な場合、性行為前と性行為後の特定の時間で内服することにより、同様な予防効果を発揮するともいわれています。

※ 性交渉前の曝露前予防を目的とした抗HIV薬内服は、日本では未承認ですが、アメリカなど複数の国では、国策として多くの国民に浸透している予防療法になります。
※ アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の研究データでは、90%以上の予防効果が期待できるといわれていますが、100%の予防効果が期待出来るわけではないので、あらかじめ留意してください。
※ 予防効果を考えた時、他の性感染症(梅毒・B型肝炎ウイルス・C型肝炎ウイルス・クラミジア・淋病など)を予防する予防法ではないため、性行為時のコンドーム使用は必須となります。そして、セックスパートナーは特定の方に限定することが推奨されます。

情報元:CDC>

 

PrEP療法の対象

  • 性行為や、日常生活においてHIVに感染する可能性があると考えている方
  • 毎日、抗レトロウイルス薬(HIVに対する治療薬)を内服することが可能な方
    ※薬の飲み忘れ、飲み飛ばしが頻回にある場合、PrEPの効果が低下することがあります。
  • PrEP療法開始前に、今現在、HIVやB型肝炎ウイルスに感染していないことが明確になっている方
    ※すでにHIVやB型肝炎ウイルスに感染している場合、PrEP療法の対象にはなりません。
 

副作用と注意点

副作用

代表的な副作用として、腎機能障害・吐き気・軽いお腹の張り(腸管内のガスが増えます)などが挙げられます。

注意点

B型肝炎ウイルスに感染している方は、この薬の使用を中止するとB型肝炎が悪化することがあります。とくに進行したB型肝炎の場合は、症状が重くなることがあります。

次の人は、この薬を使用することはできません。
・過去に抗HIV治療薬に含まれる成分で過敏な反応を経験したことがある方
・骨粗鬆症を治療中の方

次の人は、慎重に使う必要があります。使用する前に医師に告げてください。
・腎臓に障害のある方
・肝臓に障害のある方

この薬には併用を注意すべき薬があります。他の薬を使用している場合や、新たに使用する場合は、必ず医師に相談してください。

 

処方までの流れ

1問診・診察

問診・診察を行い、HIV感染のリスクおよびPrEP療法の適応を判断します。

2血液検査

HIVやB型肝炎ウイルスにすでに感染していない事、腎機能障害が無いことの確認を行います。

※すでにHIVやB型肝炎ウイルスに感染している方、中等度以上の腎機能障害のある方は残念ですが、PrEP療法を受けることができません。

3抗HIV薬の保険適応外使用に関する医師による説明と同意文書への署名

服用方法、予想される副作用、副作用が発現した場合の対処方法などを説明します。

4抗HIV薬の処方

HIV-1逆転写酵素の活性を阻害し、感染力のあるウイルスの増殖を抑えます。

※代表的な副作用は、腎機能障害・軽いお腹の張り(腸管内のガスが増えます)・吐き気などが挙げられます。

服薬方法:毎日、夕食後に1錠内服していただきます。

※血液の中の薬の濃度が安定するように24時間間隔で内服されるのが理想的です。
※性行為は、薬剤の血中濃度が安定する服薬開始10日以上経過してから行ってください。

5その後のフォローアップ

ガイドライン上、HIVの検査はPrEP開始時、1ヶ月後と以降は3ヶ月ごとの検査が必須です。
また、腎機能検査は、12ヶ月ごと(50歳以上やeCrCl<90の場合は6ヶ月ごと)が必須となっています。
他に、服用開始から3ヶ月毎にB型肝炎ウイルス・C型肝炎ウイルス・梅毒や他の性感染症の検査を適宜お勧めしています。

 

治療費について

料金

初回の診察及び即日検査費用として

22,000円(税込)

30日間の薬剤費として

132,000円(税込)

処方した薬剤は返品、返金できませんので、ご了承ください。

※PrEP期間中の3ヶ月毎の検査は、別途費用が必要になります。

※海外からのジェネリック医薬品を使っている医療機関がありますが、PEP、PrEPのジェネリック医薬品は日本では薬機法に基づく厚生労働大臣の承認がされていないため、あおぞらクリニックでは使用しておりません。
また、医薬品は正しく使っていても、副作用の発生が防げない場合があります。そのため、国による「医薬品副作用被害救済制度」という制度がありますが、厚生労働大臣の承認がされていないため適用されません。

情報元:CDC>

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