梅毒感染の原因

梅毒感染の原因となるトレポネーマ・パリダム(Treponema pallidum)がキスや相手の性器を舐めることで口から感染することがあります。

口や喉(のど)に症状が現れる梅毒

口や喉(のど)に症状が現れる梅毒を口腔咽頭梅毒(こうくういんとうばいどく)と呼びます。

口腔咽頭梅毒(こうくういんとうばいどく)は、その名の通り、トレポネーマ・パリダム(Treponema pallidum)が口やのどの粘膜から侵入して発症するものです。

発症時期は主に第1期~第2期に集中しています。第Ⅰ期では、トレポネーマ・パリダム(Treponema pallidum)が接触した部位(唇・舌・のど)にしこり(初期硬結:しょきこうけつ)ができます。個人差はありますが、数週間で症状が消失します。

そのような皮膚・粘膜症状を梅毒性粘膜疹(ばいどくせいねんまくしん)といいます。

粘膜疹の好発部位は口唇(こうしん)や口腔内粘膜(こうくうないねんまく)、舌や扁桃部(へんとうぶ)の粘膜とされています。

発生頻度としては顕在梅毒(症状が現れる梅毒)の約20%程度で発症するといわれています。症状としては、紅斑もしくは乳白色の口内炎のような症状が特徴的です。

症状として口内炎や扁桃炎のような症状に酷似しているため、視診での鑑別は困難とされています。

感染機会があり、症状が現れた時は症状の強弱の有無や消失の有無に関わらず検査を受けられることをお薦めします。

 

また、第1期~第2期にかけて、頸部(けいぶ)リンパ節(首の周辺にあるリンパ節)が腫れたりすることがあります。

第Ⅱ期では口唇や舌、咽頭(いんとう)・左右口蓋扁桃(さゆうこうがいへんとう)に円形で鮮明な紅斑や粘膜斑(乳白色)やびらん、潰瘍を発症することがあります。

特徴的な所見としては、口蓋垂(こうがいすい:のどの奥に垂れ下がっている部分)を中心に蝶が羽を広げたような形の粘膜斑(梅毒性アンギーナ)を発症します。

梅毒性アンギーナとは

梅毒性アンギーナとは、梅毒感染の原因となるトレポネーマ・パリダム(Treponema pallidum)がキスや相手の性器を舐めることで口から感染した時、梅毒2期にみられる症状の一つです。

梅毒性アンギーナの好発部位は扁桃(へんとう)や軟口蓋(なんこうがい)の粘膜です。臨床症状はびらんや潰瘍を伴う発赤や腫脹を伴います。

発生頻度としては顕性梅毒(けんせいばいどく:症状が現れる梅毒)の約13%程度の方が発症するといわれています。

梅毒性アンギーナの特徴

梅毒性アンギーナの特徴的な症状として、扁桃(へんとう)や軟口蓋(なんこうがい)が左右対象に赤く腫れ上がることによって、『赤い蝶が羽を広げた』ように見えることがあります。

しかし、そのような現象が梅毒感染に突出した症状ではなく、急性の扁桃炎(へんとうえん)や咽頭炎(いんとうえん)などで類似した所見を呈することがあるため、視診での鑑別は困難とされています。

症状が現れた時には積極的に検査や診察を受けられることをお薦めします